埋没法
前回に引き続いて患者さんからの質問に対する答えです。
Q:高校生の娘さんを持つお母様から質問が届いています。「高校3年生の子どもが、一重なのをとても気にしています。二重にする手術があると聞きましたが、デメリットや危険性はないのでしょうか?簡易的な二重にするシール等を使ったりしているようですが、それもお肌によくないのではないかと思いますし。アドバイスをお願いします。」
Dr.: 未成年者が医療を受ける際には、必ずご両親に付き添っていただきますが、ご了解が得られれば、美容の手術を受けて頂くこともできます。とは言ってもまだお若いですから、メスを使わずに糸だけで二重にする埋没法をお勧めします。糸をかけるだけなので、腫れも少ないですし、もし、術後に気に入らなければ元に戻すこともできるからです。もちろん、そうならないように術前にしっかりとシミュレーションをしてどのような幅、形の二重にするかを主治医と一緒に決めることが必要ですが。
Q:デメリットや危険性はないのでしょうか?
欠点は、糸が外れて元に戻ってしまうことがあることです。そうならないようにするには、できるだけ自然な位置に二重のラインを作ることが大事です。また、どうしても戻ってしまう人には切開法をお勧めしますが、それはよく考慮したうえで、というのが条件でしょうか。
Q:そのほかには?
Dr.:ごくまれに糸に感染を起こすことがありますが、糸を抜けばすぐにおさまります。後日、もう一度埋没法を行うことも可能です。
Q:二重にするシールはいかがでしょうか?
Dr.: シールやのりを使い続けると皮膚がかぶれたり、ひどい場合は皮膚が伸びてしまってしわが生じたりします。一時的に使うのでしたらそれでも良いのかもしれませんが、日常的に使用するぐらいなら手術を受けた方が良いと思います。
Q:お母様と二人でよく相談して決めて頂くのが良いですね。
Dr.: その通りです。